私たちの暮らしに殺虫剤は必須ですよね。どのご家庭にも一つはあるのではないでしょうか?

その殺虫剤の成分として多く使われているのがピレスロイドという成分です。

ピレスロイドがどんなものなのか、どんな効果を持つのか、危険性はないのか?など…詳しくご説明していきます。

ピレスロイドとは?

ピレスロイドとは、除虫菊に含まれるピレトリンなどの有効成分の総称、またそれらに似た構造の化学物質の総称です。

除虫菊とはその名の通り、虫除けや殺虫効果のある成分を持つキク科の多年草で、その歴史は何百年も前に遡ります。

このピレトリンは白除虫菊に含まれる成分で、観賞用の色のついた除虫菊にはピレトリンはほとんど含まれていないとも言われています。ちなみに、除虫菊の花ことばは「忍ぶ恋」だそうですね・・

除虫菊というと、すぐに思い浮かぶのが蚊取り線香です。蚊取り線香には、この除虫菊から取れるピレトリンが使われていました。

蚊取り線香については、詳しく紹介した記事があるので興味のある方はごらんください。

蚊取り線香の効果と特徴は?

最近ではワンプッシュで半日以上殺虫効果を発揮する製品が人気ですよね。とても便利で高い殺虫効果を発揮しますが、これもピレスロイド系の製品です。

余談ですが、渦巻き型の蚊取線香を発明したKinchoの創業者上山一郎氏は、アメリカ人のH.E.アモア氏からこの除虫菊を譲り受けましたが、その紹介をしたのが福沢諭吉さんなんですね。

ピレスロイドの効果

では、ピレスロイドは実際にはどのような効果を持つ成分なのでしょうか?

ピレスロイドの効果は具体的には、

  • 殺虫効果
  • 忌避効果
  • 飛び出し効果

があります。

ひとつひとつ詳しく見てみることにしましょう。

殺虫効果

ピレスロイドは主に蚊、ゴキブリ、ダニ、ハエなどに効果を発揮します。

これらの害虫の触覚(受容体)に作用して、神経を麻痺させるのです。また効き目に即効性があるのもピレスロイドの特徴。神経に素早く作用して、瞬時に虫を退治することができます。

虫除け(忌避)効果

殺虫だけではなく、虫を寄せ付けない効果もあります。

飛び出し効果

この飛び出し効果は、フラッシングアウトとも言います。ピレスロイドによって害虫の神経が興奮状態となり、見える場所まで飛び出してくる現象です。

家具の裏、流しの下などの見えない場所にいる虫を見える場所に追い出すことで、より殺虫効果も高くなります。

ピレスロイドの安全性は?

ピレスロイドがこれだけ優れた殺虫効果を持つと、気になるのは安全性ですよね。虫とは言え神経を麻痺させる成分ですから、人間の体にも害があるのでは…?と疑ってしまいます。

ですが、ピレスロイドは人間にはほぼ無害とされています。人間の神経は、虫と違って複雑です。万が一体内に入っても神経が麻痺する前に代謝が行われ、速やかに分解されて短時間で体外へ排出されるようになっています。

またピレスロイドは光や空気に触れるとすぐに分解され効果が弱まるため、室内で使っても人間の体にはほとんど影響がないと考えられます。

ただし、どんな成分でも大量に摂取してしまうのはやはり危険です。製品ごとの仕様上の注意をよく読み、使用時に咳や頭痛など、体調に問題が起きてしまった場合にはすぐに病院を受診しましょう。

ピレスロイドの注意点

ピレスロイドは昆虫に対して殺虫効果を発揮します。

そのため、蚊だけでなく家庭で飼っている昆虫にも殺虫効果を発揮します。また、金魚や熱帯魚にも影響が出てしまうので、家庭で昆虫や魚を飼っている場合はピレスロイド系の殺虫剤の取り扱いには注意しましょう。

多くの商品に使われるピレスロイド

瞬時に殺虫効果を発揮し、私たち人間にはほとんど害を与えないとされるピレスロイド。家庭用殺虫剤の90%がこのピレスロイド系のものだと言われていますが、それも納得ですよね。

現在も研究が進められ、さまざまな商品が開発されています。ピレスロイドの効果に注目し、生活の中で活用していきましょう!