蚊に刺されやすいのはどんな人なのでしょうか?

巷では蚊に刺されやすい人の条件として、太っている人・日焼けした人・飲酒後・妊婦さん・赤ちゃん・O型の人・汗かきの人などさまざまな事が言われていますが、実際に蚊に刺されやすい人はどんな人なのでしょう?

このページでは、蚊がどのようにして人を見つけているのかや、刺されやすさを計るために実際に行われた研究などについて詳しく紹介しています。

蚊はどうやって人を見つけている?

どの様な人が蚊に刺されやすいかを考えるにあたって、蚊がどうやって人間を見つけて寄ってくるのかを知っておく必要があります。

蚊を引きつける要因については、【なぜ蚊は人を襲うのか】という書籍に詳しく書かれています。

すべての温血動物がマーカーとして差し出すもの、それは二酸化炭素、匂い、そして熱です。

蚊はあてもなく彷徨っているわけではありません。なるべくコストパフォーマンス良く標的を探すように”プログラム”されています。それは、大きく分けると、認識→誘導→着地の三段階方式になります。

嘉糠 洋陸(2016  蚊を引き寄せる三種の神器 なぜ蚊は人を襲うのか 岩波書店

余談になりますが【なぜ蚊は人を襲うのか】は、蚊の生態ついても詳しく書かれていますが、読み物としてとてもおもしろい書籍です。

蚊の感染症の危険性を承知しながらも、どうにかして蚊との共存が出来ないかと考える作者の嘉糠さんの人間性にも惹かれます。蚊に少し興味を持った方には、是非おすすめしたい書籍です。

では、ここからは蚊がどうやって人を見つけているのか、認識→誘導→着地の三段階方式について詳しく見ていきましょう。

認識(二酸化炭素)

蚊はまず、二酸化炭素を頼りに人を認識します。

メスの蚊は小顎髭にある、こん棒状の感覚子をセンサーとして二酸化炭素に反応します。

二酸化炭素は空気中にも存在するので、正確に言うとメスの蚊は二酸化炭素の濃度変化を敏感に感じ取って獲物を認識するんですね。

この二酸化炭素の刺激があって、初めて他の吸血誘因要素がオンになると考えられています。

誘導(匂い)

蚊は二酸化炭素の濃度変化を感じとり、獲物のおおまかな位置が分かると次は人の発する匂いを頼りに近づいてきます。

人の皮膚上ではさまざまな成分が分泌されており、その中の特定の成分(乳酸など)を好んで蚊は近づいてきます。そのため、特定のスキンケア商品などは蚊を引きつける要因になっていると言われています。

また、足の指の間に潜むブレビバクテリウム属菌の一種がハマダラ蚊を誘引することも分かっています。足の脛やふくらはぎが刺されやすいのはこれが関係していると言われています。

着地(熱)

人の近くまで近づいてきた蚊は、最後に熱を感知して肌に着地します。

蚊は体温そのものではなく、対流熱を認識していると考えられており、蚊が対流熱を認識する距離はおよそ30-40cmです。

この二酸化炭素・匂い・熱の3つの要素の内、2つ以上が満たされると蚊は吸血のスイッチが入るらしいことが最新の研究で明らかになってきています。

他に蚊に刺されやすい条件はあるの?

二酸化炭素・匂い・熱が蚊を引き寄せる要因になることは分かりましたが、他にも蚊に刺されやすくなる条件はあるのでしょうか?

色の違い

被験者の方に色の違うTシャツを着替えてもらい、どれだけ蚊が寄ってくるのかを調べた研究があります。

結果は黒>青>赤>緑>黄>白の順で蚊が寄ってくることが確認されており、黒と白には3-4倍の違いがありました。蚊は色の違いを感知できないので、実際には濃い・薄いで判断しています。

濃い色は蚊を寄せつけやすいですし、蜂などにも狙われますのでアウトドアに行く際は薄い色の衣服で出かけるといいですね。

蚊を入れた網かごの中に前腕を入れて、蚊が着地するまでの時間調べるという研究結果があります。

この研究によると、ほとんどの方が25秒以内に蚊が着地したのに対し、無汗症の方は蚊が着地するまでに100秒以上の時間がかかっています。

この研究によって、汗をかく人は、汗をかかない人に比べて蚊が寄ってきやすいということが分かりましたが、大量に汗をかくと逆に刺されづらくなるという報告もあります。

血液型

害虫防除技術研究所の白井博士が行った研究によると、O>B>AB>Aの順で蚊が前腕に止まるという調査結果を得ています。

調査概要:Landing preference of Aedes albopictus (Diptera: Culicidae) on human skin among ABO blood groups, secretors or nonsecretors, and ABH antigens.

この時に用いた蚊はヒトスジシマカですので、ヒトスジシマカはO型の日本人を好むということは言えそうです。

ただし、この研究を行った白井博士も「血液型物質は不揮発性なので蚊がランディング(着地)前に血液型を感知するのは不可能だと思われる。」と述べており、現在でもなぜO型の人が刺されやすいのか、はっきりしたことは不明となっています。

蚊に刺されやすくなる原因

ここまで見てきたものをまとめると、蚊に刺されやすくなる要因として確実なのは、

  • 二酸化炭素の排出量が多い人
  • 濃い色の衣服
  • 汗をかきやすい人

ということが言えそうです。

この他にも太っている人や、飲酒後は蚊に刺されやすい事が知られています。とはいっても、太っている方は二酸化炭素などの影響は少なく、単に刺される体表面積が広いので刺される確率が高いのですね。

逆に良く体温の高い方が蚊に刺されやすいと言われますが、蚊は体温を感知する前にすでに他の要因(二酸化炭素・匂いなど)で近くに寄ってきています。そのため体温の高さと、刺されやすさとの関連性はそれほど強くないのかもしれませんね。

蚊に刺されないために対策を!

ここまで蚊に刺されやすくなる原因を見てきましたがいかがでしたか?

蚊の刺されやすさは人によって違いがありますが、全く蚊に刺されないという人はいないので虫除けスプレーなどの蚊対策は誰にでも必要です。

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蚊に刺されやすい人も、そうでない人も、蚊対策を万全にして夏を乗り切りましょう!